脱出を伴う内痔核に薬剤(ジオン注)を投与し、痔核に流れ込む血液量を減らし痔核を萎縮させることで粘膜に癒着・固定させる方法です。
痔核の切除術と違い、痛みや出血などの合併症が少なく、日帰り手術が可能となっています。
内痔核のできる粘膜は基本的に痛みを感じない部位なので、注射による痛みはほとんどありません。肛門を緩ませて肛門鏡を挿入して治療を行うために、局所麻酔を使用します。
一つの痔核に対して4か所に分けてジオン注を注入するため、4段階注射法と呼ばれます。複数個の内痔核がある場合は同時に同様の治療を行います。
術後は1時間ほどリカバリー室で休んでからお帰り頂きます。
便秘や下痢は痔核を悪化させます。まずは生活習慣の改善や排便コントロールをして、軟膏等の保存的治療を行うことをお勧めしています。
それでも改善しない、繰り返し症状を呈するような場合に外科的治療を提案させていただきます。痔核の病態によっては痔核硬化療法は適応外となり、切除治療をお勧めすることもあります。
肛門疾患でお悩みなら、まずはお気軽にご相談ください。